zope-devより。 Unix上でプロセスの開始・停止・クラッシュ時の再起動なんかをコントロールするためのツール。 リモートからの操作とか、プロセスをグループ化して、起動順序を設定したりもできるようだ。
ちっとも知らなかったけれど、 結構いいかも。 クラスタ専用ツールと比べると、 リモートのメンテナンス機能は若干弱いようだけど、 少数のシステムならこれで十分だろう。
Plopeなので当然だが、Pythonで書かれている。
追記:supervisor2 の方が新しいそうだ。
MySQL 5.1 では、動的にストレージ・システムを組み込むことができるが、 それに対応した、新しいエンジン。 今までも名前は聞いたことがあったのだけれど、 真面目に見たのは今日が初めて。
言及がないので、おそらく当人は知らないのだと推察されるが、 基本的なアイデアは ZODB、 特に、FileStorageと酷似している。 すごく大雑把に言ってしまうと、 リアルタイムにPackできて、 なおかつ、並列書き込み性能を強く意識したFileStorage、 というところか。
インデックスの性能を追求するのは、この方法では結構大変そうな気がするのだが、 Whitepaperにはほとんど説明がないので、 ソースコードを見るしかないか。
Blog をちらっと眺めた限り、 一応読む方はInnoDB並、書く方はInnoDBより速いと主張している。 が、ベンチマークのやり方に少々隔たりを感じるので、 もっといろんなケースをテストする必要があるだろう。 FileStorageは単純だけど素晴らしいと感じている私としては、 似たアイデアに基づいているPBXTはおそらく将来的にはInnoDBを凌駕できるだろうと期待している。 暇ができたら、ちょっと私も弄ってみたい。
追記:気になったので、自分でテストしてみることにした。 いきなりバグに出会ってしまったので、報告して、 ついでにいろいろ提案してみた。 開発途上ではあるものの、結構いい感触を味わえた。
今日は非常に大変な一日であった。 むかつくこと、お涙ものの感動、などなど。
事態の発端はこうである。
うちのアパートは私が入室して以来、 すでに三度も玄関の扉を交換している。 なんでそう頻繁にやらないといけないのかは知らないが、 機械的耐故障率の問題なのだろう。 一度目と二度目は鍵自体は変更がなかったので、 特に問題はなかった。
ところが、三度目にあたる今回、 機械式の錠前は長持ちしないのに嫌気がさしたのか、 電子式に交換してしまったのだ。 当然鍵の方も電子化されることになる。 要するに、非互換なのである。 ところが、私はそんなものは持ってないぞ!
しばらく前、工事のおっちゃんがまた何かやっているなあと、 すれ違いざまに思っただけだったのだが、 よもや、こういう変更が加わるとは予期していなかった。 最近仕事の都合上自宅に籠っていることが多くて、 いまいち事態の深刻さに鈍感になっていたのである。
これに気づいたのは、どうしても郵便局に行かないといけなくて、 外出したときである。 どうも随分変わっているな、と思いつつ、 反射的にそのまま外に出たのである。 何か、まずそうな気はしたのである。 しかし、その時は時間の問題があったので、とにかく用を済ませに行って、 深くは考えなかったのである。
で戻ってきて、困ったのだ。 開けられないのだ。 しかし一つ有利なことがあった。 時間帯である。 つまり、仕事先から帰ってくる人が多い頃だったから、 便乗して入ってしまえばいいのだ。
ところが、ここにもう一つ問題があった。 駐車場から入ると別経路なのである。 だから車で帰ってこられると、便乗できないのである。 そもそも、じゃあどうして自分は駐車場側を使わないかというと、 駐車場の鍵も持ってないからなのであった。 実は、駐車場に電子ロックが追加されたのは、 今日確認したところによると、もう三年も前の話である。 そして、鍵取りに来なさいという通達は来ていたのだが、 その頃はすでに車は廃棄した後だったので、 必要ないことに労力を割くのが面倒で、 そのまま放置していたのである。
で、元の話に戻ると、 案の定、五分ぐらい胡散臭く待っていると、 ある男性がお帰りになって、 今だとばかりに後ろに付いて突入。 当然胡散臭い目で見られたが、 私はこれでもかなりの長期入居者である。 一度や二度は顔を合わせたことがあったに違いない。 意味不明な日本人スマイルを見て、特に文句は言わずに立ち去ってくれた。
さて、このままではやばいのは明らかである。 いつかそうタイミングよく人の来てくれない時が来るに違いない。 よし明日は不動産屋(要するに、本当の大家の代わりに管理しているとこ) に行って、解決しなきゃ。 そう思っていたのだが、 残念ながら翌日は電話で長時間議論させられる羽目になって、 不動産に行くには遅すぎる時間になってしまったのだ。 ああいうところは早く閉まるから。
で、当然先送りになって、今日になったわけである。 まず不動産屋を見付けないといけない。 前からくそったれだと判明している不動産屋で、 なるべくなら付き合いたくないので、 もう何年も行ったことがなかった。 おそらくこの辺にあったはず... と思いつつ探しても、 そんな名前の店はない!
あちこちうろうろして番地を確認したが、 ここのはず、って最初に思った所で合っている。 そこには別名の不動産屋が入っている。 でもどう見ても、昔のとそっくりだ。 表示された電話番号と手元の書類の番号を比較すると、 全く同じである。 どうやら名称を変更してしまったらしい。 まああれだけ酷けりゃ、評判悪くなるよな、 改名で欺くつもりか?
んで、とにかくここなんだ、これに違いない、 と扉にずかずか近付いていくと、 どうも様子がおかしい。 張り紙がある。 「クリスマスだから22と23日は休みまーす」と書いてあった。 むかついた。
しかし腹立てても仕方がない。 解決策が今すぐ早急に必要なのだよ、私には。 そこで、駐車場の鍵を入手するという妙案を思い付く。 あれも電子式だ、 運が良ければ、共通かもしれない。 そうでなくても、少なくとも駐車場経由で進入することはできるはず。
ところが、これが大変だった。 私がしょーもない勘違いをしたせいもあるのだが、 その駐車場の鍵を受け取る場所というのが、 別の不動産屋らしく、そこはどこにあるか知らないのである。 住所が書いてあるだけなので、適当に当たりを付けるしかない。 これが迷いに迷って、結局一時間以上歩き続ける羽目に陥ってしまった。 その退屈さときたら、すさまじいものであったが、 それを表現する文章力がないので、割愛する。
とにかく、辿り着いたら、 ここじゃなくて、右側のホニャホニャと言われて、 ああそう言えば同じ名前で別の場所にも店があったなと思い、 そっちに行く。 すると、これまた案の定、「え゛、いまだに受け取ってなかったの?」 という感じのツッコミを受けてしまった。 悪うございましたね。
でもまだまだ終わらない。 遂に、手に入れた。やったあー。 で、戻ってみると、がっくり。 鍵は共通でないし、駐車場のところでも試してみたが、 さっぱり反応がないぞ! 一体どうしろって言うんだ。 しかも骨折り損だけじゃなくて、 歩き疲れたのに、家の前にいるのに、 入れないんだよ。
さて、そこに不審そうに見つめる美女が一人。 明らかにここの住人で、 タバコ、兼、誰かとおしゃべりのために、前まで出てきたという雰囲気。 この時にはなぜ外まで来ないといけないのか理解できなかったが、 後で合点がいく。 すごく若くはないけれど、なかなかきれいな方だ。
その時は携帯でしゃべっていたので、ちょっと待ってと言われたが、 少し待って、事情を説明にかかる。 知っている人もいると思うが、 私のフランス語には相当問題がある。 やたらと分かる、それこそフランス人より知っているような分野もあれば、 フランス語初学者もびっくりってぐらい知らない分野もある。 むちゃくちゃ不均一な状態である。 経験だけで勉強すると、こういういびつなことになってしまうのである。 で、扉がどうのこうのとか、うちの不動産があれだとか、 そういうのは全く表現力に乏しく、 訊かれても何言っているか全然分かんないぐらい酷い分野に相当する。
ありがたくも、彼女は英語を少しは理解してくれた。 でもそんなに分かんない。 うちにとにかく来いと言われて、 素直に付いていくと、 家の中、改装状態。 あちこち段ボールだらけで、ペンキを壁に塗っていたりする。 なるほど、だから室内で喫煙できなかったわけか。
で、そこには作業中のアジア系のにいちゃんがいらっしゃる。 うむ、だから何で私のような怪しい日本人を部屋まで連れていく勇気がわいたのか、 説明が付くというものだ。 どうやら彼の方が英語でもうちょっと説明できそうだってことらしいが、 彼もそんなに分かんないらしく、 かなりフランス語で頑張る。
結局、どこに取りにいけばいいかは知っていたようで、 彼女が連れていってくれることになった。 しかも自転車まで貸してくれた。 フランスに来てから自転車なんて、 一度も乗ったことがなかった。 こっちは日本ほど日常的にありふれてないから。 うわー、すげー久しぶり、こけないだろうな、とか間抜けなことを考えつつ、 ふらふら付いていく。 久々のサイクリングはむっちゃ気持ちいい。 こっちは車道を走るのが原則だから、道路の真ん中を風を切りながら走れる。 素晴らしい。
とにかく、彼女がめちゃくちゃ親切に説明してくれて、 自分だったら手に負えなくなりそうな問題をあっさり片付けてくれた。 おかげで、鍵は手に入り、あの不動産屋にはもう行かなくて済むことになった。 感謝で言葉にはできないほどだ。 フランスに長い間住んでいるとはいえ、 これほどの親切を、同じ建物の住民とはいえ、赤の他人から受けたのは初めてではないだろうか。
結論。あの不動産屋は本当にくそったれだ。 そもそも私には何の通知も来てないし、 鍵のことなんか全く連絡を受けてないのだ。 ふざけんな、くたばれ。
それと、これまでフランス人について、「男性は女性に優しいけど、男が得することってないよね」とか 「フランス女性は何か偉そうなのが多いよね」とか、 結構ぐれた見方をしてしまっていたが、 今回の出来事はそういう穿った見方を改めさせられるほどに感銘を受けた。 うん、傾向としては私が思っていたことは正しいと思う。 でも例外もいっぱいいるのだよ。 フランスもそう捨てたもんじゃないんだよ。
親切っていうのは、見返り欲しさにやるものじゃない。 でも、この恩を一生忘れることはないと思うし、 いつか返せる日が来たらいいなとか、 自分も他人にこれぐらい努力できる人間になりたいなと思った。