いやー、でかいなーと思って。 大きさを分かるように写真を撮るって難しいっすね。 とりあえずBLACK BLACKを置いてみた。
FORTNUM & MASONの苺ジャム塗って食べると、 めちゃうま。
日本語訳も出たことだし、 少しコメントしてみる。
私が最初にGNOMEを見たのはかなり初期の頃で、 さっぱりUIが統一されてなくて、 ちっとも使い心地のよいものではなかった。 それでWindowMakerで十分と、それ以来GNOMEを目にすることはなかった。
半年ぐらい前、GNOME使いに久々に出会って、 KDE vs. GNOMEな議論をしていたのだが、 最近のGNOMEを触らせてもらって、 大雑把ではあったけれど、 案外良くなってるなあと感じた。
しかしFirefox 1.5系のファイル・ダイアログの不満をぶつぶつ言ってたとき、 「これはFirefoxのダイアログではなく、GNOMEのダイアログである」 という指摘を受けた。 うげー、GNOMEって、全部こんななの?!って訊いたら、 そうだと言う。 じゃあ、全然使えねーじゃん! KDEでいいよ、KDEで、と思ったのであった。
そういう技術的側面はさておき、 GNOMEのまずいところは欠点を指摘されたときの態度だと思う。 ケチつけるやつはみんな許さん、みたいな空気が漂っていて。 Linusが指摘しているのもその点なのだと思う。
プログラミング言語ではよくありがちで、 しばしばうんざりするんだけれど、 自分の好きなものに対する批判を一切受け付けないという態度は誉められたものではない。
ソフトウェアとは進化するものである。 今ある欠点も明日は欠点でなくなっているかもしれない。 実際にそうなるかどうかは、批判を真摯に受け止められるかどうかにかかっている。
そもそもプログラムには数学は不要なんですよ。(中略)どこに数学が出てきますか。イメージに惑わされちゃいけない。実際、僕は今も数学はダメです。というか、計算そのものがダメ。でも、計算は電卓がしてくれますから。むしろコンピュータの世界は、数学よりも、人間としてのスキルのほうが必要なんです。聞く力とか、理解する力とか。コミュニケーション能力こそ、重要なんですよ
イメージに惑わされているのはまつもとさんの方ではないかな。 数学に苦手意識を持つ人はしばしば「数学」を「算数」と取り違えているように思います。
プログラミングに数学的センス(あるいは小平先生の言うところの「数覚」)は大変重要です。 小平先生自身が「数覚」という造語によって何を意味していたか、 私にははっきりとは分かりませんし、 私程度の能力では理解できないぐらい深遠なのかもしれません。 数学的センス(数覚)とは? でも解釈が試みられていますが、 私なりの解釈をしてみます。
数学とはこれらの能力を極限まで引き出す学問であって、 計算することが数学なのではありません。 それは算数と呼ばれ、 英語でも全く異なる単語が割り当てられています (mathematicsとarithmetic)。
プログラマが数学を勉強することは必須とは言えないかもしれませんが、 数学的センスを身につけることは不可欠です。 そのためには数学を勉強することが案外近道かもしれません。
いみじくも、まつもとさん自身が指摘しているように、 プログラミングには理解する力が重要です。 通常理解には知性と知識の両方が必要です(本当は「心」も必要だけど)。 知識は数学では身につきませんが、 知性に相当する部分はまさに数覚そのものなのです。
というわけで、数学を勘違いせず、 (今勉強しないといけない人は)ちゃんと勉強しましょう。
私がここで「数学」で言ってたものは「算数」とその延長線上のことです。<br>インタビューで話した時にはそれについても触れたような気がするんですが、紙面には限界がありますからね。数時間話したことを数ページ分にまとめる間にはそういうことは起きるものでしょう。