2007-10-05

_ 日常

疲れたー、疲れたー、疲れたー。

そうかー、そうかー、 かずひこさんも疲れているように見える かー。 まあ、そりゃそうだろうなあ。 こきつかって、すまんねえ。

しかし、自分が日本に帰りたくなるのは、 常に疲れてきた時なんだなあ。 日本の方がマシな気がして。 で、実際に戻ってみると、別段良くなるわけではないし、 自分の居場所の方が本当は快適なんだと再確認して、 またここに帰ってくるんだな。 最近また「帰国病」が再発生しかけているんだけど、 きっとまた同じ結論に落ち着くんだろうな、とか思える。

隣の庭は何とやらとか言うけれど、 自分の居場所は悪い所も目に付きやすいから、 何だか他がすごくいいような気がするんだな。 でも実際に移ってみると、 何だ、こんな程度なのか、みたいな。

とにもかくにも、一息つきたいねえ。

_ プレゼンの極意

お前が言うなって感じだろうけれど、 私が考えるプレゼンで気を付けるべき要素とは、

  1. 自分が本当に好きなことについて話す。
  2. 十分に準備する。
  3. 聴衆がわかるように話す。
  4. テーマは一つ、話題は一つから五つまでに絞る
  5. 本当に言いたいことは三回繰り返す。

プレゼンの教科書なんかにはいろいろ書いてあると思うけど、 自分はこれらが基本であって、そこんところをクリアしていれば、 「素晴らしい」とまではいかなくても、 「許容できる」プレゼンにはなると信じている。 自分はこの五つだけでもかなり精一杯なので、 その上を目指すのは基礎を十全に固めてからだろうと思っている。

まず一つ目。 もちろんプロの宣伝屋さんだったら、 好きなふりができるのだろう。 しかし大抵の人は感情を隠しきれないだろうし、 熱意というものは肌で感じられるもの。 本当に好きなことについて話すことが、 もっとも価値あるプレゼンに繋がると思う。 やる気のないプレゼンでは、聴衆は来て損したと考えるのがオチだ。

次。 やっぱり他の人のプレゼンを聞いていても、 準備不足のプレゼンは、途中で変にもたついたり、 首尾一貫していなかったり、 無駄が多かったり、 面白いネタが盛りこまれてなかったりして、 とにかくつまらないというのが感想。 スライドなどの資料もそうだし、 話し方についてもそう。 多くの場合、聞いている方は話している方ほど関心が強くないので、 スムーズに進まないプレゼンは苛々するだけなので、 ろくに聞かないで終わってしまう。

次。 他人にわかるように話すのはなかなかに至難の技である。 予備知識も興味も異なる人々が混ざっている中でそれをやるのは、 ますますもって困難だ。 もちろん、いろんなテクニックは知られていて、 ものわかりを早くするために図示するとか、 話題に引き込まれて集中しやすいように起承転結を意識するとか、 はきはきとしゃべるとか、 いろいろある訳だけれど、 こういうのはある程度訓練が必要で、 言う程簡単には習得できない。

昔自分が注意されたとき、 「みんな馬鹿だと思え」というのがあった。 馬鹿は言い過ぎじゃないかとは思うが、 主張はよく理解できる。 つまり、聴衆は自分ほどには自分の話題に精通していないし、 それほどものわかりがよいとも考えないようにして、 導入部から少しずつ引き上げていって、 割愛しすぎないよう、早すぎないよう、 前提知識を仮定しないようにしろと、そういうことだ。 これまた程度問題でもあって、 全然仮定しないと何から何まで話すことになってしまって、 時間が足らなくなってしまう。 だから、適度にバランスを取る必要があるのだが、 ここのところの匙加減は聴衆にも依存しているので、 一概にどうすればよいとも言えない。 難しいところだ。

次。 いくらどんなにやる気に満ちた聴衆であったとしても、 人間には限界がある。 一度にあんまりたくさんのことを頭に突っ込まれても、 とても覚えてられないし、把握しきれない。 だから、一回のプレゼンは、いくら自分が話したいことがたくさんあって、 うずうずしていたとしても、 絶対にテーマを発散させてはならないのである。 下手にいっぱいしゃべると、どれも頭に残らないという結果になりかねない。 テーマは一つだけ。 もっと話したければ、別の機会に譲った方がよい。

ある基本路線に沿って、いくつか関連した話題を振るのはかまわない。 むしろその方が印象に残りやすいこともある。 それでも、基本は三つまで。 時間が短い時は一つだけ。 時間が長くて、聴衆と共有している部分が大きい場合には、 五つでもよい。 しかし、いくら時間があっても、聴衆にとって唐突な話題の場合には、 やはり三つまでに絞った方がよい。 この辺が人間の限界だから。 全部忘れられては元も子もない。

最後に、三回繰り返すというのは、 よくアメリカ人が徹底されていることらしいのだが、 一回言っても大抵の人は聞いていなかったり、 聞いていても忘れてしまったり、 誤解していたりもするので、 とにかく繰り返すことが重要。 本当に言いたいことは、 冒頭、中途、結論の三回にわけて、 しかも「まったく同じことを」繰り返すのだという。 実際、科学論文の類はこういう構図を持っていて、 本文の大部分は読んだかどうかも覚えてなくっても、 一番重要なことだけはどっかに残るものだ。

自分ももっとうまくやれるようになれたらなあ、 とはいつも思っているんだけど、 私も五つ程度が気に留めていられる限度なので、 この五つだけを意識することにしている。 いいプレゼンを聞くのはいい気分のするものなので、 もしも他の人のプレゼンにも役に立ったら嬉しいな。

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