2008-02-26

_ FOSDEM 2008

先週末、久々にFOSDEMに出かけてきたので、 その時に感じたことを記しておきたい。 もっと真面目なレポートを読みたい人は 田原さんの旅行記 を参照してほしい。

土曜日の朝、寝不足で Eurostar に乗り込み、会場へでかけた。 着いた時間があまり早くなかったので、 最初の方のトークはもう終わりかけで、 よくわからなかった。

次の How a large scale opensource project works はもうどうしようもなくつまらなかった。 タイトルが面白いので期待したら損した。 内容はひたすらFreeBSDの広告。 字だらけのプレゼン、単調なスピーチ、 「GPLはウィルス的」と悪意を感じる表現した挙句に、 プロプライエタリなPerforceがいかに役に立っているかを力説する始末。 そんなにプロプライエタリが好きなら、 NonFreeBSDにでも改名すればいいのにと思った。 あんまりつまらなくて、途中で居眠りしてしまった。 同じFreeBSDを開発している人でももっと面白い人もいるというのに、 全くもったいない。 聴衆も質問時間が始まった途端にぞろぞろ退出していき、 とても雰囲気が悪かった。

次に、 Status update of Software Patents で、元FFIIプレジデントの Pieterが発表。 トラブルで全然プロジェクタから画像が出なくて、 発表台の前ではスタッフがひたすらどうにかしようと作業している前で、 そこはさすが場数を踏んでいるだけはあるなと思わせられたことに、 マイク片手に淡々と言葉だけで語り始めた。 前のプレゼンの余波で会場がざわついていたのは残念だったが、 逆に聴衆に生で語りかけている雰囲気が出せたのは怪我の功名か。 Kill Software Patents というサイトを題材に、反対運動が成功した我々が今後何を目指すべきかをテーマに、活発な議論が行われた。

もう昼も遅く、とても腹が減ったので、のんびりいい物を食いに行った。 二時間ぐらいは食っていたか。

その後、付き添って(?) Women in Java Technology へ。 最近流行りの女性問題について、何か少しは面白い見解が聞けるかと期待したが、全く期待外れであった。 変に保護者面する男、不公平な立場に追いやられている女を演じている連中。 こういう場になると、常に性差別が云々とかいう話がでてくる。 そういう場所もあることは否定しない。 しかし、会場の誰かが指摘していたように、女性ウェルカムだけど、 そもそも来ねえんだよ!ってのが実に正しい現実であると思った。 差別なんてものは、差別するなと叫ぶことによって助長されるものだ。 ありもしないところで差別反対とか主張してもしょーがないだろう。 私見だが、男とか女とか、意識する時点でおかしいと思うのだ。 性には無関係に、適性や態度で判断されるべきだろう。 もしそれでコア開発者になれないとしたら、それを自分が女であることに原因を帰着させるのは、言い逃れにすぎない。

その後は Lightning Talksへ。 個別に記すのは避けるが、 Stylebase for Eclipse: sharing software architectural models でフィンランドの女性研究者が発表していて、 感銘を受けると同時に、やはり自分の考えは正しいと感じた。 彼女は微妙に緊張気味で、少々たどたどしい話し方をしていたが、 それでも堂々と技術を語っていた。 誰も彼女が女性だから特別扱いしようなどとは考えていなかった。 そこにいるのは一人の技術者であり、 自分の研究に没頭し、 ほとんど自分一人で開発しなくてはならないこと愚痴ってしまう、 当たり前の出来るプログラマの姿であった。

夜はベルギービールを飲みながら、またひらすら食っていた。 ホテルに行って、就寝。

次の朝はのろのろと。 結局行った途端に昼飯を食べに行って、会場はほとんど見ず。

戻ってから、再びLightning Talksで、 MySQL Proxy: monitor, analyze and transform queries から。 オーソドックスだが、興味深いプレゼンだった。 やっぱり言いたいことが明確なプレゼンは面白い。

次の Archetype: structural JavaScript Framework はまた下手クソなプレゼンでうんざり。 字がちっちゃい。 JavaScript大好きで、それでプレゼンシステムを作りたかったのはよくわかるが、リハーサルとブラウザが違ってレイアウトがぶっ壊れるとか、 もうちっとは聴衆のことを考えてプレゼンやってくださいとしか言いようがない。

とにかくこの会場は、窓がないせいか、とても空気が悪くて気持ちが悪かったので、これをきっかけに退出することにした。

帰り道で、 朝に Hudson の発表をされた(はずの) 川口さん にお会いしたので、しばらく立ち話をさせてもらった。 以前ESPer 2007 でもお会いしたことがあったが、 その時にはあまり話す時間がなく、一度ゆっくり話を聞いてみたいと思っていた方だったので、とても嬉しかった。 そう思ってたなら早く起きてプレゼンに参加しろとつっこまれそうではあるが...

その後は街の中心部に行って、あいかわらずのMannekenでワッフル食べてから帰宅した。 もうひたすら食ってばかりの旅行だったな。

総じて思ったのは、やっぱり下手クソなプレゼンはうんざりするので、 みんなもっとプレゼンのテクニックを磨こうよってことかな。

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